モンテッソーリ教育とは

1 教育の始まり

モンテッソーリ教育とは、イタリア最初の女性医学博士マリア・モンテッソーリによって考案された教育法です。マリア・モンテッソ-リは、ローマ大学卒業後、障がい児の治療教育に携わり大きな成果をあげました。その後、ローマ不動産協会から貧困層向けのアパートの保育施設「子どもの家」の監督指導を任せられることになり、そこでの実践から生まれたのがモンテッソーリ教育です。
以後、モンテッソーリ教育を実施する施設は「子どもの家」と呼ばれるようになりました。

2 教育の内容

モンテッソーリ教育の基本は、「子どもは、自ら成長・発達させる力をもって生まれてくる。大人はその要求を汲み取り、自由を保障し、子どもの自発的な活動を援助する存在に徹しなければならない」という考え方にあります。

モンテッソーリ教育の目的は、それぞれの発達段階にある子どもを援助し、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間に育てること」です。

子どもは自然の発達の法則に従って、自らを成長・発達させる力を持って生まれてきます。親や教師の役目は子どもの発達段階に合う条件や設備を用意し、子どもの成長を援助し促すことです。モンテッソーリ教育は「私がひとりでできるように手伝ってください」という子どもの欲求に応えるように援助することを土台としています。

3 教育の環境

モンテッソーリ教育では、子どもに自発的な活動に好きなだけ取り組む自由を保障し、そのために整えられた環境を準備します。
子どもが自分で自由に教具を選べる環境構成
やってみたいなと思わせる、おもしろそうな教具
社会的、知的協調心を促すための、異年齢混合クラス編成
子どもそれぞれの発達段階に適した環境を整備し、子どもの自己形成を援助する教師
※モンテッソーリ教育では教師は教える人ではなく、子どもを観察し自主活動を援助する人的環境要素です。

4 教育の教材

モンテッソーリ教育の教材は、形、大きさ、手触り、重さ、材質にまでこだわり、子どもの繊細な五感をやわらかく刺激するように配慮されています。
はめこみ円柱
ピンクタワ-
茶色の階段
赤い棒
色板
重量版

その他教材

5 教育を受けた著名人

世界中の多くの著名人が、子どもの自立を促し集中力を高めるモンテッソーリ教育で学んでいます。
セルゲイ・ブリン、ラリー・ペイジ(Google創業者)
ジェフ・ベソス(Amazon創業者)
マーク・ザッカーバーグ(Facebook創業者)
ジミー・ウェールズ(Wikipedia創設者)
ピーター・ドラッカー(経営学者)
バラク・オバマ(元米国大統領)
クリントン夫妻(元米国大統領と国務長官)